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海外サイト「Prog Sphere」の「プログレのコンセプトアルバムTOP30」に想う。


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海外サイト「Prog Sphere」は、プログレッシブ・ロック/メタル、ジャズ・フュージュンやサブ・ジャンルに造詣のあるサイトです。バンド/アーティストのインタビュー記事(INTERVIEWS)やレビュー(REVIEWS)などとともに、今回ご紹介する特集(SPECIAL)が取り上げられています。

「プログレのコンセプトアルバムTOP30」に想いを馳せて

これまでにプログレッシブ・ロックでは、多くのコンセプト・アルバムが世の中に出てきました。コンセプト・アルバムは、Wikipediaによれば、音、または歌詞のアイデアが1つのテーマ、か統一されたストーリーであることで、「アルバム全体を一つの作品とし意識を徹底している」とされています。

今回、2014年7月14日に「Prog Sphere」で発表された「プログレのコンセプトアルバムTOP30」には、これまでのコンセプト・アルバムの中から「Prog Sphere」が考えるランキング上位30枚のセレクションであるとのことです。

当レビューはプログレッシブ・ロックを話題(おすすめアルバム、楽曲など)を扱っていますので、そのランキング上位30枚はとても気になるところです。最後には、年代別で考察もしていますので、合わせてご確認いただけると嬉しいです。

(と同時に、当レビューで紹介している「プログレすすめアルバム」へのリンクも「紹介」欄に「★」で追加しています。)

「プログレのコンセプトアルバムTOP30」のアルバム

順位 アルバム(原題) 発表年 アーティスト 紹介
1位 Days of Future Passed 1967年 The Moody Blues
2位 The Lamb Lies Down on Broadway 1974年 Genesis
3位 666 1972年 Aphrodite’s Child
4位 Thick as a Brick 1972年 Jethro Tull
5位 The Wall 1979年 Pink Floyd
6位 Joe’s Garage Acts I, II, III 1979年 Frank Zappa
7位 Tales from Topographic Oceans 1973年 Yes
8位 The Power and the Glory 1974年 Gentle Giant
9位 The Snow Goose 1975年 Camel
10位 2112 1976年 Rush
11位 Amused to Death 1992年 Roger Waters
12位 Red Queen to Gryphon Tree 1974年 Gryphon
13位 K.A. 2004年 Magma
14位 Spartacus 1975年 Triumvirat
15位 Tales of Mystery and Imagination 1976年 Alan Parsons Project
16位 BE 2004年 Pain of Salvation
17位 Songs of Distant Earth 1994年 Mike Oldfield
18位 De-Loused in the Comatorium 2003年 The Mars Volta
19位 Misplaced Childhood 1985年 Marillion
20位 Darwin! 1972年 Banco del Mutuo Soccorso
21位 Sleeping in Traffic Part 1, Part 2 2007年 Beardfish
22位 Journey to the Centre of the Earth 1974年 Rick Wakeman
23位 Visions 2011年 Haken
24位 Merlin-Bard of the Unseen 2003年 Kayak
25位 Eldorado 2004年 Electric Light Orchestra
26位 Snow 2002年 Spock’s Beard
27位 Fear of a Blank Planet 2007年 Porcupine Tree
28位 Felona e Sorona 1973年 Le Orme
29位 Sola Scriptura 2007年 Neal Morse
30位 Posthumous Silence 2006年 Sylvan

Prog Sphereの掲載ページは下記ご確認下さい。
http://www.prog-sphere.com/specials/top-30-progressive-rock-concept-albums-prog-sphere/

考察

アルバムの発表年が、1960年代が1枚、1970年代が15枚、1980年代が1枚、1990年代が2枚、2000年代が10枚、2010年代が1枚との結果でした。

年代別にランキング上位に入ったアルバムには、プログレッシブ・ロックが拡大しつつあった1960年代末期や、2015年現在から考えた2010年代のアルバム枚数が少ないことが想像されますし、プログレッシブ・ロックが隆盛期であった1970年代が最も多く15枚もランキングされていることにはうなずけます。

驚いたことは2つです。

1つ目は、2000年代のアルバムが10枚もランキングされていたことです。一方的ですが、プログレッシブ・ロックのアルバムのうち、コンセプト・アルバムのみに絞った前提で、1970年代と2000年代でバンド/ミュージシャンの出身国を比較してみると、1970年代はイギリス中心で、2000年代は、よりワールドワイドに拡がっていると感じました。

2つ目は、1980年代と1990年代のアルバムが少ない点です。もちろん、1980年代と1990年代のコンセプト・アルバムが他年代と比べても少なかったというわけはないのでしょう。Marillionが1985年に発表したアルバム「Misplaced Childhood」と、Roger Watersが1992年に発表したアルバム「Amused to Death」と、Mike Oldfieldが1994年に発表したアルバム「Songs of Distant Earth」の3枚は印象深く感じてしまうんです。

さらに追及すれば、ミュージシャン単体よりも、バンドとしてのMarillionのアルバム「Misplaced Childhood」が気になります。どれほどにリーダー色が濃厚でおしすすめてコンセプト・アルバム化しようとしても、1つのバンドとしてメンバー全員に関わるアルバムであり、他年代を含めて、唯一1980年代から選ばれた存在として、今後も強く意識をして聴いてしまうアルバムになりそうです。

そんなプログレな気持ち。みなさんはいかがですか?

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