1981年「ホンダ・アコード」CMにプログレAlan Parsons ProjectのLucifer!
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最終更新日:2015/12/02
映像利用曲 Alan Parsons, alan parsons project
1981年「ホンダ・アコード」CMにAlan Parsons ProjectのLuciferが流れてた
映画のワンシーンを彩る主題歌や挿入歌とはまた異なり、30秒ほどの時間内で映像とその内容で視聴者にインパクトを与えるCM曲。映像内で利用される芸能人やモデル、楽曲に利用される有名ミュージシャンによるところもあるかと思いますが、楽曲のフィーリングがそのCMテーマに即した時、とてもセンスを感じさせてくれるんです。
センスを感じさせてくれるのが、プログレッシブ・ロックの楽曲であれば尚更です。
1981年に本田技研工業が「ホンダ・アコード」を発売した時、今回ご紹介するCMをリアルタイムで体感していたかどうか記憶に留まっていないのですが、のちに脳内に情報が入れば入るほど、採用されたCM楽曲にセンスを感じたんです。
1981年[ホンダ・アコード]CM
CMの映像、メッセージ、そして、採用された楽曲の印象はいかがでしたでしょうか?
CMで利用されていた楽曲は、イギリスのプログレッシブ・ロックバンド:Alan Parsons Projectが、1979年発表した4thアルバム「Eve(邦題:イブの肖像)」の冒頭を飾っていた「Lucifer」です。
同国のThe Beatlesがスタジオ収録としてはラストアルバムとなった1968年発表のアルバム「Abbey Road」でスタジオエンジニアとして活躍したAlan Parsonsが中心となり、活動しているプロジェクトバンドです。「Lucifer」はリズム・ボックスとシンセサイザーでメリハリをつけ、リズミカルさにストリングスやホーンが重なり躍動さをシークエンスさせる素敵な楽曲です。
1981年当時の「ホンダ・アコード」のことを調べてみると、それまでの車両をフルモデルチェンジし、2代目として1981年9月22日発売していたことや、その翌年1982年には日本車として初めてアメリカの工場で生産された経緯がありました。まさに「飛躍」の言葉が似つかわしい印象だったんです。30秒の映像と同時に楽曲「Lucifer」が1981年発売「ホンダ・アコード」に色を添えているのだと感じずにいられませんでした。
アコードとLuciferと
「ホンダ・アコード」の社名は、英語で調和、一致、和解などを意味する「Accord」に由来し、「自動車の理想の姿を、人とクルマの中の調和に求める」という思想で命名されたそうです。楽曲「Lucifer」の「ルシファー」とは、かつて天使の最高位に居たと言われている堕天使(悪魔)です。それぞれが相反しているのが印象的ですよね。
1981年「ホンダ・アコード」CMに、コンセプトを強く感じた筆者ですが、楽曲「Lucifer」の収録アルバム「Eve(邦題:イブの肖像)」は、前作3rdアルバムまでのコンセプト感が薄れ、プロジェクトバンドならではで、楽曲によりボーカリストは不変な構成でもありました。
このような当時のAlan Parsons Projectの背景や楽曲のことよりも、「ホンダ・アコード」の発売背景と楽曲のフィーリングに即したコンセプト感の伝わりやすさが素晴らしいと感じましたよ。
最後にyoutubeで楽曲「Lucifer」のオリジナル音源を。
「Lucifer」by Alan Persons Project
いかがでしたでしょうか?
このレビューを読み、ご興味を持たれましたら聴いてみて下さいね。ぜひぜひ。
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