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5大プログレバンド:プログレ初めてにお薦め5枚

公開日: : 最終更新日:2015/12/03 まとめてプログレ! , , , ,


5大プログレバンドを原点に

(今回は、はじめてプログレッシブ・ロックを聴く方向けに書いています。)

プログレッシブ・ロックを好きになった方は、世の中にその音楽がプログレッシブ・ロックと広まってから聴いたり、聴いた後でプログレッシブ・ロックと知ることもあるかと思います。音楽を聴くことも、ましてプログレッシブ・ロックから何を感じようとも、聴き手の自由ですよね。

それでも、筆者はプログレッシブ・ロックなるアルバムを数々聴いては、当Webサイトの各レビューで「~を彷彿とさせる」や「~を想起させる」と云う言葉を出してしまいます。特に多いのが、5大プログレバンド(Emerson, Lake & Palmer,Genesis,King Crimson,Pink Floyd,Yes)、つまり、「王道」に位置づけられ、心の片隅で「原点」と感じる存在なんです。

今回は、この5大プログレバンドに焦点を当てて、

はじめてプログレッシブ・ロックを聴き始める方向けに、5つのバンドで最低1枚で計5枚をおさえて聴こう!

という「5枚」をご紹介したいと思います(どのバンドも甲乙つけがたいので、バンド名をアルファベット順でご紹介することをご了承ください。)。

Emerson, Lake &Palmer Brain Salad Surgery 1973年
恐怖の頭脳改革 イギリス
4枚目のアルバム。

メンバーは、ベースとボーカルのGreg Lake、キーボードのKeith Emerson、ドラムのCarl Palmerのトリオ編成。

クラシカルさとジャズをロックと融合させて、時にハードロック調、時にチェンバーロック調、時にシンフォニック調に演奏する最上級のアルバムです。

オープニングの「聖地エルサレム」から、アルバムの大半を占める組曲「悪の経典」まで、寸分たがわぬ一気に聴かせてくれる名曲ばかりです。

このアルバムまでの各アルバムで、Emerson, Lake &Palmerファンが好きなアルバムが異なることが予想されますが、当アルバムは最高傑作に相応しいアルバムです。
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Genesis Selling England By The Pound 1973年
月影の騎士 イギリス
5枚目のアルバム。

メンバーは、Peter Gabriel、Tony Banks、Mike Rutherford、Steve Hackett、Phil Collinsの5人。

プログレッシブ・ロックでも、フォーク、メロウ、シアトリカル、気品さを高水準のファンタジックさで彩った楽曲が聴けます。

気品さ溢れる冒頭曲「月影の騎士」からメロウで心地良い「フィフス・オブ・フィフス」や「ザ・シネマ・ショウ」まで、静と動をダイナミックに行き交う名曲が揃っています。

このアルバムまでの音楽性、このアルバム以降でPhil Collinsボーカル期の音楽性など、Genesisファンが好きな時代は異なることも予想されますが、Peter Gabriel期では最高傑作に相応しい出来栄えと思います。
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King Crimson In The Court of the Crimson King 1969年
クリムゾン・キングの宮殿 イギリス
デビュー・アルバム。

メンバーは、Robert Fripp、Ian McDonald、Greg Lake、Michael Giles、Peter Sinfieldの5人。

プログレッシブ・ロックの「幕開け」の1枚にして、ロックの「未来」のカタチを急激に加速させた1枚です。

「21世紀のスキッツォイド・マン」、「風に語りて」、「エピタフ(墓碑銘)」、「ムーンチャイルド」、「クリムゾン・キングの宮殿」はすべて、映画主題歌やCM曲などでふと耳にしたことがあるような楽曲ばかりです。

プログレッシブ・ロック自体がいろいろなジャンルの要素が入り乱れた音楽にも関わらず、このアルバム以降も、ジャズ系、メタル系、ポリシズム系など、King Crimsonは音楽性を多岐に変貌させていきますが、当アルバムは避けて通れない名盤です。
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Pink Floyd Dark Side of the Moon 1973年
狂気 イギリス
7枚目のアルバム。

メンバーは、Roger Waters、David Gilmour、Richard Wright、Nick Masonの4人。

人間の内面に潜む「狂気」に向き合うコンセプト立てて、「音」の立体さに富んだアルバム。発売後、ビルボードチャート200に741週連続でランクインし続け、2009年12月に再ランクインし現在も記録を更新中で、これまでに全世界で約5,000万枚以上の売上とされています!

「生命の息吹き」、「タイム」、「マネー」、「アス・アンド・ゼム」など、驚きを隠せないぐらいポップさのある楽曲もあります。

このアルバムまでのサイケデリック/スペース系の濃いサウンド、このアルバム以降に感じる幻想さや情感など、Pink Floydファンによっては、好きなアルバムは異なることが予想されますが、避けて通れないコンセプトアルバムの名盤です。
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Yes Fragile 1971年
こわれもの イギリス
4枚目のアルバム。

メンバーは、高音ボーカルのJon Anderson、ごりごりとしたベースのChris Squire、ジャズ畑ドラムのBill Bruford、幅広い音楽性のあるギターのSteve Howe、クラシカル調のキーボードのRick Wakemanの5人。

メンバーそれぞれの個性がぶつかり合うか如く、時にテクニカルで緊迫さがあり、時に優しげでメロウです。

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」1部と2部のエンディング曲に「ラウンドアバウト」、映画「バッファロー’66」の挿入歌に「燃える朝焼け」など、耳慣れたメロディにインパクトがあり過ぎる名曲が収録されています。

最高傑作とも云われる次作「危機」など、Yesファンにとって避けて通れないアルバムは数多くありますが、メンバーチェンジが多いYes史上、Yes黄金時代のメンバーが初めて集った密度の濃いアルバムです。
詳しいレビューはこちら

1つのバンドで1枚しか紹介しないというのは難しいですね。イギリスの5大プログレバンドであればなおさらで、さらに、この5つのバンドがプログレッシブ・ロックの全てではないですから。

この5枚のCDを購入にするにしてもレンタルにしても、お金がかかります。少しでもご興味を持ちましたら、それぞれのアルバムにぜひ手を伸ばしてみて下さい。そして、当Webサイト内の他のアーティストのアルバムのレビューで「5大プログレバンドのうちの1つ:~を彷彿とさせる」と云う言葉が出てきた時に、少しでも「音」のヒントとして頂ければとも思います。

少なくとも、近い将来、プログレッシブ・ロックのアルバムを聴いた時に「~を彷彿とさせる」や「~に似ている」と、5大プログレバンドの1つでも創造してくれたら幸いです。

現在もこの瞬間もプログレッシブ・ロックは「進化」しています。みなさんもぜひプログレッシブ・ロックを聴きましょう!

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