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プログレおすすめ:Nemezis「1st Album」(2008年ポーランド)

公開日: : 最終更新日:2016/11/11 2000年代, ネオ・プログレ, ポーランド, 女性ボーカル


Nemezis -「1st Album」

第287回目おすすめアルバムは、ポーランドのプログレッシブ・ロックなバンド:Nemezisが2008年に発表した1st同名アルバム「Nemezis」をご紹介します。

Nemezis「Nemezis」
Nemezisは、Marcin Kruczek (ギター)、Wojtek Nowakowski (キーボード)、Grzegorz Wojtasinski (ベース)、Lennart Sobiecki (ドラム)、Carolina Urbanczyk (ボーカル)の5人によって、1996年に結成したバンドで、数々の楽曲を制作しレコーディングしていますが、当時は発表に至らず・・・。12年後に、メンバーの一人であるギター奏者:Marcin Kruczekは、楽曲をレコーディングしなおすことと、バンドのメンバーを刷新することを決断しました。

そして、当アルバムを発表するに当たり、制作メンバーにWaldemar Kowalski(ドラム、パーカッション)、Krzysztof Lepiarczyk(キーボード)、Piotr Lipka(ベース)、Karolina Struzycka(ボーカル)をメンバーに迎えます。

バンドの音楽の特徴は、AbraxasやPendragonに通じるネオ・プログレ系にカテゴライズされ、たぶんにもれずイギリスのプログレッシブ・バンドであるCamelや1980年代期の5大プログレバンド:Genesisを彷彿とさせてくれます。エモーショナルなギターのプレイや煌びやかなキーボードのプレイとともに、ポップさもある唄メロのメロディラインを唄う女性ボーカルのKarolina Struzyckaが存在も特徴の1つです。同国ポーランドのネオ・プログレ系、シンフォニック系、メロディック・ロック系のバンドで女性ボーカルといえば、Albionのボーカリスト:Katarzyna Sobkowicz-Malec、初期Quidamのボーカリスト:Emilia Derkowska、Travellersのボーカリスト:Robinなどが挙げられますが、Karolina Struzyckaはロック・フィーリングに張りのあるボーカリゼーションも特徴ではないでしょうか。また、結成当時からの唯一のメンバーでありバンドのリーダーと思わしきMarcin Kruczekのギター・プレイには、イギリスのプログレッシブ・バンド:CamelのAndrew Latimer、GenesisのSteve Hackett、Pink FloydのDavid Gilmourを想起させる1970年代のクラシカルで流麗なスタイルを感じさせてくれます。

そう、1stアルバム「Nemezis」では、メランコリックでメロディックなネオ・プログレ系の直系サウンドが聴けるアルバムと思います。

楽曲について

冒頭曲1「Without a Reason」から連なる楽曲は、それぞれにソリッドなリズム・セクションと、癖がなくロック濃厚に張りを聴かせるKarolina Struzyckaのボーカリゼーションとともにロック・テイスト溢れる楽曲に仕上がってます。それぞれの楽曲にrzysztof Lepiarczykによるシンセサイザーと、Marcin Kruczekのギターが多種多様な音色やフレーズで流麗に奏で、色を添えていきます。

続く2「Unknown Tomorrow」以降も、ボーカル・パートではロック・テイストさを聴かせつつ、インストルメンタル部では印象的なギターのプレイや、アンサンブルに厚みをもたらすシンセのプレイに、プログレッシブなエッセンスが散りばめてます。

約12分30秒にも及ぶ最終曲7「The End」でもバンド・アンサンブルのスタイルは変わらずに、冒頭部から唄い上げるKarolina Struzyckaのボーカリゼーションのミディアムテンポのパート、4分35秒前後から5分10秒前後までのギター・ソロを挟み、6分45秒前後からはロック・フィーリング溢れるアップテンポなパート、そしてギター・ソロが聴かれ、10分25秒前後からは冒頭部でのシンセの音色を少な目にしたピアノをアンサンブルのパート、11分30秒前後からの最後のボーカル・パートでは力強いギターのリフとともに終わり、クロージングしたかと思いきや、余韻をくっきりと残すかのようなベースのフレーズ、無音の後に、最後のヴァースが聴かれクロージングします。

アルバム全篇、不自然とも自然ともいえないクロージングの約1分ほどの展開に戸惑いを感じてしまいます。しかし、その後、2016年現在をもって、当バンドの唯一のアルバムであることで、引き続きアルバムを制作し2ndアルバムが発表されていたら、どのようなプログレッシブなバンドへと変貌しただろうか、と思いを巡らせてしまいます。

[収録曲]

1. Without a Reason
2. Unknown Tomorrow
3. With no Return
4. Somewhere in Time
5. A Moment of Life
6. Nemezis
7. The End

女性ボーカルでプログレッシブ・ロックにカテゴライズされるロックを聴きたい方におすすめです。

また、プログレッシブ・ロックでも、メランコリックさやメロディックさがあり、ネオ・プログレ系が好きな方で、特に、同国ポーランドのネオ・プログレ系、シンフォニック系、メロディック・ロック系のバンドであるAlbion、初期Qudaim、Travellersなどの女性ボーカルが好きな方にはぜひ聴いて欲しいアルバムです。

アルバム「Nemezis」のおすすめ曲

1曲目は、4曲目の「Somewhere in Time」
アルバムではシンセとギターが醸し出すアンサンブルの浮遊さが心地良いヴァースから、中間部でのシンセのトリッキーなソロやエモーショナルなギター・ソロなど、ネオ・プログレ系に直結なプログレッシブな展開が聴けます。

2曲目は、1曲目の「Without a Reason」
Karolina Struzyckaのロック・フィーリング溢れるボーカリゼーションが他のポーランドのネオ・プログレ系の女性ボーカルとは一線を画す特徴を持ち、ネオ・プログレ系が持ち合わせるプログレッシブなエッセンスがインストルメンタル部で発揮すると云うバンドが示すアルバムの代表曲ではないかと思います。

このレビューを読み、ご興味を持たれましたら聴いてみて下さいね。ぜひぜひ。

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