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プログレおすすめ:Crimson Arrow「Modern Thieves」(2013年アメリカ)

公開日: : 最終更新日:2015/12/30 2010年‐2013年, アメリカ, エモコア


Crimson Arrow -「Modern Thieves」

第110回目おすすめアルバムは、アメリカのプログレッシブ・ロックバンド:Crimson Arrowが2013年に発表したEP「Modern Thieves」をご紹介します。
Crimson Arrow「Modern Thieves」
Crimson Arrowは、2010年にアメリカはテキサス州のヒューストン出身のRocky Nelson(ボーカル)、Erick Jaimes(ギター)、Jon Januhowski(ギター)、Josh Connell(ベース・ギター)、Michael Churchill(ドラム)によって結成された5人編成のバンドです。

当バンドの音楽ジャンルとしてキーになるのは、オルタナティブ・ロック、ポスト・ハードコアを含め、プログレッシブ・ロックをジャンルを意識していると云う点です。筆者にとって、音源の入手はデジタルデジタル音源のみしか分からない状況もあり、バンドの情報も乏しいのですが、Amanzonでの登録カテゴリー、Facebookの公式アカウントでもプログレッシブ・ロックにカテゴライズしており、自他ともに認識があるのは確かなところです。

メンバーが敬愛するバンドにも、キーとなるジャンルに、同国アメリカのDeath Cab For Cutie、Brand New、Circa Survive、Emery、Moving Mountainsなど、オルタナティブ・ロック、ポスト・ハードコアのバンドとして取り上げられることが多いバンドが連なります。叙情的なメロディの唄メロとアンサンブルを活かしているという点では、当EP「Modern Thieves」に共通しているところですが、強いて言えば、Emeryのハードコア寄りの楽曲に、Moving Mountainsのポスト・ロック的な解釈に近いのではないかと思いました。Death Cab For CutieやThw Appleseed Castなど、オルタナティブ・ロックでも有名なバンドの名前が出てくることからも、ギターサウンドに重点を置いていることからもうかがえます。

2人のギタリストによるテクニカルなフレーズに、変拍子を織り交ぜたリズム感によるアンサンブルが、パンキッシュとも云えるハードコア並のテンションで、プログレッシブ・ロックの楽曲へコンパイルさせています。
テクニカルなアンサンブルでありながらも、軽やかに聴かせてくれるサウンドです。

楽曲について

冒頭曲「Remembering」をはじめとし、2人のギタリストによるテクニカルなフレーズの交錯に、変拍子を織り交ぜたリズム感で畳み掛けるアンサンブルが印象的です。張り上げ唄うボーカルスタイルも合い間って、一聴すれば、モダンなパンクや、ポスト・ハードコアとも捉えがちになるかもしれません。特に、6「Closure/Comfort」のヴァースもソロ・パートでも、ディレイを効かせ終始速弾きを活かしたギターのアンサンブルに、ドラムのテンションの高さが聴けるので特筆に値します。

また、フォーク寄りの楽曲を唄うChase Coyを迎えた2「Broken Glass」でも、第1ヴァースではいくぶんクリーン・トーンで奏でるギターの印象もありますが、楽曲が盛り上がるパートでは、バンドの特徴ともいうべきポスト・ハードコア的なギターで聴かせてくれます。

オルタナティブ・ロックもポスト・ハードコアも、元を辿れば、プログレッシブ・ロックから派生したジャンルとも言われています。大半の楽曲が4分未満であることからも、一気に聴きとおせることから、Crimson Arrowの音楽ジャンルを意識せずにアルバム全篇を聴き終えてしまうかもしれません。

そして、テクニカルなアンサンブルでも関わらず、聴き終われば、きっと爽やかな心地ちにさせてくれる素敵なアルバムでもあります。

[収録曲]

1. Remembering
2. Broken Glass (feat. Chase Coy)
3. Bricks
4. Stone and Sand
5. House and Machine
6. Closure/Comfort
7. Modern Thieves

Death Cab For CutieやThw Appleseed Castに代表される唄メロやアンサンブルのメロディアスさのオルタナティブ・ロックが好きな方や、ポスト・ハードコアを聴きながら、メロディアスな唄メロやプログレッシブ・ロックなエッセンスも聴きたい方におすすめです。

エレクトリック・ギターを中心としたアンサンブルのため、プログレ・フォークや官憲楽器を交えたシンフォニック系を聴く方にはおすすめは出来ませんが、「聴き終えた爽快感」というキーワードで気になった方がいたら、ぜひ聴いてみて下さい。

アルバム「Modern Thieves」のおすすめ曲

1曲目は、冒頭曲「Broken Glass (feat. Chase Coy)」
他楽曲とは異なり、クリーン・トーンのギターとディスト―ションが聴いたギターの音色を活かしたアンサンブルで聴かせてくれるからです。

2曲目は、2曲目「Closure / Comfort」
アルバムはどれもがハイ・テンションでスピード感の良い突き抜ける楽曲ばかりですが、特に当楽曲は、ヴァースでもソロ・パートでも2台のギターが奏でる交錯さが心地良いのです。

このレビューを読み、ご興味を持たれましたら聴いてみて下さいね。ぜひぜひ。

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