プログレッシブ・ロックのおすすめアルバム、楽曲、関連話など

   

プログレおすすめ:Rick Wakeman「Christmas Variations」(2000年イギリス)


Rick Wakeman -「Christmas Variations」

第242回目おすすめアルバムは、イギリスのミュージシャンであるRick Wakemanが2000年に発表したアルバム「Christmas Variations」をご紹介いたします。
Rick Wakeman「Christmas Variations」

メリー・クリスマス!

当アルバム「Christmas Variations」は、文字通り、元Yesのキーボード奏者:Rick Wakemanによるクリスマスソングの名曲たちをピアノとシンセサイザーでアレンジした楽曲のアルバムです。

Rick Wakemanは、1970年代から2012年までの間にソロ・アルバム、コラボレーション・アルバム、ライブ・アルバムの総計が80枚以上にも及び、ファンタジックでシンフォニック寄り、アンビエント、ニュー・エイジ、ロックなど、幅広いジャンルの作品を制作しています。当アルバムは、プログレッシブ・ロックに想像しうる技巧(変拍子、リズムチェンジ、転調)を駆使したものでもなく、ジャンル(シンフォニック、ジャズ・フュージュン、フォーク)でもない、どちらかといえば、ほぼニュー・エイジ、ヒーリング・ミュージックや環境音楽ともいえる音楽が聴けます。

それでもなお、プログレッシブ・ロック・シーンにてキーボード奏者として華麗なる成功をおさえめきたRick Wakemanの楽曲への素晴らしいアレンジ、ピアノとキーボードに対するスキルフルでクラシカルな旋律が満載なのです。

クリスマスイブの夜、静かに耳を傾け、聖夜を穏やかに迎えたいクリスマスソング集として、聴ける1枚です。

楽曲について

冒頭曲1「Silent Ngiht」は、あまりにも有名な「聖この夜」です。冒頭部のメインテーマはシンセサイザーが堂々たる音色で、低音部をメインにピアノが伴奏しています。リフレインされるテーマに、シンセサイザーは音色を変え、リリカルなピアノが流麗に旋律を重ねていくのが印象的です。

「Silent Ngiht」といえば、Rick Wakemanの熱狂的なファンであれば、楽曲タイトルの末尾に「s」があるかないかだけですが、楽曲「Silent Nights」(1985年発表のアルバム「Silent Nights」収録楽曲)と比較してしまうかもしれません。楽曲「Silent Nights」はどことなくニュー・ウェーブ系のメロディラインもあるミステリアスな展開で、1980年代初頭を一世風靡したThe Bugglesの音楽性を彷彿とさせてくれました。

youtubeで音源を探したところ、地域的にアクセス出来る音源がほぼなく、アルバムの9曲目にあたる9「O Come All Ye Faithful」だけ見つけること出来ました。

Rick Wakeman -「O Come All Ye Faithful」



9「O Come All Ye Faithful」の原曲は、「Adeste Fideles(邦題:神のみ子は今宵しも)」と云う現在もなおはっきりとした作曲家や作詞家が分からない讃美歌を、英語訳や節を足して1852年に発表された「O Come All Ye Faithful」です。2015年現在では、1954年の讃美歌111番として、クリスマスの時期に歌われる定番の讃美歌として、日本でもよく知られています。当楽曲のカバーは、日本の山下達郎をはじめ、アメリカのElvis PresleyやMariah Carey、フランスのCeline Dion、アイルランドのEnyaなど、錚々たるミュージシャンのバージョンがあります。

アルバム全篇、いずれの楽曲もクリスマスの時期を飾るスタンダードな名曲ばかりです。1「Silent Night」や9「O Come All Ye Faithful」以外にも、約7分に及び他楽曲以上に一音一音を大切に淡々と旋律を刻む3「Christmas Is Coming, Salute The Happy」、シンセサイザーで煌びやかな音色を重視し聴かせる6「O Little Town Of Bethlehem」、Rick Wakeman特有の高速アルペジオが聴ける8「Once In Royal David’s City」、イングリッシュ・ホルンの音色にエレクトリック・ピアノの旋律が彩る最終曲10「Angels From The Realms Of Glory」まで、歌としてのメロディラインを大切にし、Rick Wakemanらしさ溢れるクラシカルなピアノの旋律やシンセサイザーの巧みな音色使い、豊富なアレンジが堪能出来ます。

メリー・クリスマス!良い聖なる夜をお過ごし下さい。

[収録曲]

1. Silent Night
2. Hark The Herald Angels Sing
3. Christmas Is Coming, Salute The Happy
4. Away In A Manger
5. While Sepherds Watch Their Flocks By Night
6. O Little Town Of Bethlehem
7. It Came Upon A Midnight Clear
8. Once In Royal David’s City
9. O Come All Ye Faithful
10. Angels From The Realms Of Glory

アルバム全篇、ピアノとシンセサイザーによる演奏には、クラシカル寄りなアルバム、ニュー・エイジ系、環境音楽、アンビエントを聴きたい方におすすめです。

当アルバムを聴き、プログレッシブ・ロックとしてのキーボード・プレイではないRick Wakemanの音楽に興味を持った方は、ニュー・エイジのリーダーアルバムの発端となった1985年発表のアルバム「Country Airs」、1989年発表のアルバム「Sea Airs」、1990年発表のアルバム「Night Airs」の「Airs」シリーズや、大学の教授とコラボレーションした1991年発表の「Sunrise Sunset Sunshadows(邦題:太陽三部作)」、1999年発表のアルバム「ART in Music Trilogy」、「THE Natural World trilogy」などのヒーリング・ミュージックなどに触れてみてはいかがでしょうか。

このレビューを読み、ご興味を持たれましたら聴いてみて下さいね。ぜひぜひ。

関連記事

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

John Wetton:詠みて時を感じ其の歌声は永遠に

詠みて時を感じ其の歌声は永遠に 去る2017年1月31日(火)、イギ

→もっと見る

  • 2017年6月
    « 2月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
PAGE TOP ↑