愛用するポータブルオーディオ環境【ヘッドフォン編】
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最終更新日:2020/01/04
プログレを聴こう
愛用するポータブルオーディオ環境【ヘッドフォン編】
「プログレを聴くのにどんな機材(ヘッドフォン、ヘッドフォン、スピーカーなど)で聴かれますか?」とご質問頂くことがあります。いつも愛用している機材(つまり愛機)をご紹介します。各機材の紹介内容は、あくまで個人的な見解であることをご理解ください。では・・・ヘッドフォンです。
【1】Shure SRH840-A
本格的に「金額」を意識して購入したはじめてのヘッドフォンなんです。普段は、音を聴く時にリファンレンス(基準)にしているヘッドフォンでもあります。モニターヘッドフォンが欲しいと考えてた頃、過去に音楽プロデューサーをしたことがある友人から、SONYかShureのヘッドフォンを薦められ、何度も取扱店に足を運んでは視聴し、この機種に決定しました。他にも密閉型・開放型のヘッドフォンで名作はいくつかあれども、このヘッドフォンがフィーリングで良いと思って購入したんですよ。
人によっては中低音に比重があるとか、本体が多すぎとか、ヘッドバンドがプラスチックで耐久性に難があるとか、いろいろと聴きますが、もうこの機種を利用することで音を聴いた想い出が数知れず、なかなか手離すことが出来ません。ただし、「ポータブルオーディオ」利用で紹介してますが、駆動力の乏しいプレイヤー(iphone、Androidなどのスマートフォンや電圧コイルが弱いプレイヤーなど)では力が発揮するとは思いませんね。一般的に駆動力が良い環境で聴くべきとの声も聴きますが、この機種は据え置きのアンプを利用し音楽を聴くことで力を発揮すると考えてます。
プログレでいえば、特に、ヴァイオリンやギターなどの弦楽器を中心としたプログレ・フォーク系の女性ボーカルを聴くと、その女性ボーカルが目の前で唄っているような生々しさや質感を感じてしまいます。
持ち運びや利用形態などが苦にならなければ、ぜひお薦めしたい機種ですね。
【2】Sony MDR-Z1000
「Shure SRH840」を利用しながらも、もっと音の細部まで聴き取りたいと云う気持ちで「再生周波数帯域:5Hz~80kHz」という数字上のスペックに惹かれて購入した機種でした。最初のうちは、その良さがなかなかつかめずにいましたが、エイジングは、個人的には「Shure SRH840」よりも長時間かかった気がします(※外出中は、大好きなYESの全スタジオ・アルバムを鳴らしたままでいました・・・。)
よく「録音状態や圧縮が粗悪なファイルでは、その音自体が聴けたものではない。」と云われることがありますが、それが分かる気がします。また、細部まで聴こえる感覚は、モニターヘッドフォンの宿命か聴き疲れもしやすかったりするのは難点です。
プログレでいえば、ミニマルさ、ジャズ系、カンタベリー系などのアンサンブルや音の密度が濃いシンフォニック系の音源、特にインストルメンタル中心の音源を聴く時に聴いたりします。ただし、使用頻度は低いです。
【3】Bowers & Wilkins P7
「Shure SRH840」や「Sony MDR-Z1000」のようにモニターヘッドフォンの括りではないリスニングライクなヘッドフォンですね。まず見た目に一目惚れし購入してしまいましたし、持ち運びしやすく通勤にも利用頻度が高いです。
よく言われるBowers & Wilkinsのヘッドフォンのような音の鳴りと云うのをこのヘッドフォンで感じえれるかは個人差があり自分にはよく分かりません。しかし、比較的、1970年代以前の音楽に合うのではないかと思えてます。特に、据え置き型アンプのMarantzHD-DAC1を組み合わせて利用することで、高域を聴いた時に、透明に富む澄んだ感覚は格別です。
プログレでいえば、サイケデリック/スペース系などを聴く時に自然と自宅で利用してます。持ち運びしやすいので外出時には、プログレ問わず重宝してます。
【4】Shennheiser Momentum
はじめてShennheiserの機種として、「Bowers & Wilkins P7」と同様に見た目に一目惚れし購入してしまいました。
音の奥行き、音場、解像度などを総合的に考えれば、現在、自分が所持する機種の中では利用頻度が低くなりがちな機種ですが、気軽に持ち歩き、ポータルオーディオ音圧に対する聴覚上の感度が素晴らしく、Shennheiserのヘッドフォンの素晴らしさが伝わってきます。感度の良さに、気が付けば、変拍子を多用しないロック然とした楽曲を聴く際に使用してます。
プログレでいえば、他ジャンルからプログレッシブ・ロックと融合したジャンルなど(クロスオーバー系、折衷派)のうち、ロックからクロスオーバーした楽曲を聴く時に利用してます。と云っても、それほど明確な使い分けがなく埋もれてます。。。
【5】Shennheiser HD8 DJ
いくつかカスタムモニターイヤホンを制作しながらも、どうしても「音に没頭したい」と云う気持ちと「音をモニター的に捉えたい」と云う気持ちを同じぐらいに心で抱いていた時期に、いろいろと視聴しながら購入した機種です。最終的に選んだのが「DJモデル」であり、「Shennheiser」の機種でした。DJモデルであることからも、ある程度低音の比重が高いかもしれません。当シリーズに限って言えば、下位機種(HD7 DJ、HD6 DJ)と比べて、低音に邪魔されず、高音が綺麗に聴き取れる点と、音源の質が良ければ思った以上に音の左右が広い点です。低音の質感は、イヤホンで比較してしまいますが、Shure SE846のように躍動的で、ぼわつかず音粒が揃ってます。
プログレでいえば、ベースに特徴がある楽曲をベースを頭の定位の中心に置きつつ、全体像をつかむために聴いてるため、イギリスの5大プログレバンド:YESでは外すことが出来ません。
【6】Shennheiser HD630VB
まだ開放型ヘッドフォンを所持してませんが、左右の音場に拡がりがあるヘッドフォンを探し、いろいろ視聴していたら、この機種を購入していました。最終的に選んだのが「Shennheiser」であるため、「HD8 DJ」と同様に、自分の聴覚上の感覚は「Shennheiser」が好みなのかもしれません。
特徴として、イヤホンでいえば、Jh AudioのSirenシリーズのような低音調整が挙げられます。普段は、低音を最小に絞って利用してますが、低音の比重を上げていっても、それまで聴いていた音がある程度、破綻しなく、空間処理や表現が出来てることが素晴らしいと思いますね。低音の比重を最大限に上げた状態は「HD8 DJ」に近しい感覚になりますが、音の左右は当機種の上の方とも感じます。また、当機種の開発コンセプトに「開放型ヘッドフォンに近しい感覚を持ち運べるよう」にあったそうです。そして、それは低音を最小に絞ることで濃厚に感じえるのです。
プログレでいえば、音源の音の定位が拡がりを魅せる楽曲で気持ち良く聴けると思います。たとえば、シンフォニック系、シンセやデジタルやサウンド・オブストラクトが散らばる楽曲などでは、モニターヘッドフォンの「Sony MDR-Z1000」や「Shure SRH840」よりも聴き
心地やすさが素敵なんです。イギリスの5大プログレバンドでいえば、1990年代以降の、King CrimsonやPink Floydのスタジオ音源を聴くイメージです。
追伸:
視聴し買うのを悩み、あきらめた機種には、「Bowers & Wilkins P9」と「final SONOROUS VI」があります。後者は、ハイブリット型の恩恵か、視聴した数々の機種の中では(良い意味で)異質な音像を感じました。また、開放型ヘッドフォンも一台は欲しくなりますね。
愛用している機材【イヤホン編】
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