映画「バッファロー’66」エンディングにプログレYESの「Sweetness」!
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最終更新日:2021/06/27
映像利用曲 Bill Bruford, Buffalo'66, Chris Squire, jon anderson, Tony Kaye, YES
映画「バッファロー’66」のエンディングで流れた曲「Sweetness」
※映画のエンディングとしての利用説明なので極めてネタバレ注意※
ヴィンセント・ギャロが監督・脚本・主演・音楽を手掛け、1998年にアメリカで発表された映画「バッファロー’66」には、プログレ好きのヴィンセント・ギャロにより、プログレッシブ・ロックバンドのYESやKing Crimsonの楽曲が印象的に利用されています。
当Webサイトでは、既にイギリスのプログレ5大バンド:king Crimsonの「Moonchild」、そして、YESの楽曲「Heart Of The Sunrise(邦題:燃える朝焼け)」をご紹介しておりますが、今回は、第三弾として、映画のエンディングを彩ったYESの楽曲「Sweetness」をご紹介します。
Hot Choclateシーン
刑務所から釈放された主人公ビリー(ヴィンセント・ギャロ)が刑務所に入るきっかけとなった八百長の件で復讐を抱き、復讐相手がいるストリップ劇場で、復讐を果たした?!・・・・クライマックスシーン後、店を出ます。すこしばかり電話の後、小走りにジャンクフード店へ向かいます。
[映画「Buffalo’66」Hot Chocolateシーン]
ホット・チョコレート・パンやクッキーを買い、店内のお客にも「彼女はいる?」など、声をかけたりします。そして、お客の分も払いつつ、店員にも微笑みかけ、店を出ます・・・。
・・・and here, this is for you, because i don’t know why, just take it.・・・
・・・All right, thanks. bye-bye.・・・
・・・そんな幸せな気持ちを隠せずにいられないビリーが店を出るとともに楽曲「Sweetness」はフェードインします。
君はここにいる
[映画「Buffalo’66」のエンディングに利用された楽曲「Sweetness」]
原曲の冒頭部30秒の印象的なフレーズ(オルガンのフレーズからベースのフィルに合わせてギターとのアンサンブル)を終え、30秒前後からのコーラスを映像にうまく繋げるようにフェードインするイメージでしょうか。
・・・she brings the sunshine to a rainy afternoon・・・
・・・彼女は雨の午後に晴れの日をもたらせてくれる・・・
1969年当時のYESのJon Anderson(ボーカル)、Chris Squire(ベース)、Bill Bruford(ドラム)、Tony Kaye(キーボード、オルガン)、Peter Banks(ギター)による丹精なアンサンブルに、穏やかなメロディラインは、プログレッシブ・ロックとは異なる、まさにスイートな1960年代のポップスですね!1960年代後半からのサイケデリック系やアートロック系をベースに、レズリー・スピーカーを通じたギターのリフやスキャットなど、復讐という結末には似つかわしくない愛くるしい世界観が伝わってきます。
・・・フード店へ小走りに向かうビリー
・・・「ガールフレンドはいる?」とお客に話しかけ、おごるビリー
・・・ハート型のクッキーが気になるビリー
・・・店員にチップを渡し、「理由なんてないさ。」と言うビリー
映画の前半部での我がままっぷりな態度ばかりが目立つビリーの行動と比べたら、真逆の行動ですよね。幸せな瞬間(=Sweetness)に包まれるエンディングに向け、楽曲「Sweetness」が流れるタイミングとそのシーンのイメージがしっかりシンクロするが目に浮かばずにはいられません。また、映画で挿入歌として利用されているking Crimsonの「Moonchild」、そして、YESのもう1つの楽曲「Heart Of The Sunrise(邦題:燃える朝焼け)」は双方とも映像とシンクロするような利用がされている印象がありますが、楽曲「Sweetness」は、映画の最後の余韻を残すような素敵な演出をしている点では異なるかもしれません。
・・・And you’re here, you’re here・・・
・・・君にここにいる。・・・
これからもこんな風に「あっ!」と思わせる選曲と映像シーンに出逢いたいですね。
追伸:このYESの「Sweetness」を含むYESの1stアルバム「YES」を当WEBサイトでレビューしています。
▼YES「イエス・ファースト・アルバム」については下のリンクから▼
プログレおすすめ:YES「イエス・ファースト・アルバム」(1969年イギリス)
このWEBサイトを読み、ご興味を持たれましたら聴いてみて下さいね。ぜひぜひ。
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